ミックスボイス諸々の説明に入る前に、まず「一番基本となる喉の動き」についてをご紹介しようと思います。
声を作る要因 ①
声帯の「閉じ」
喉の中には、2枚の帯(おび)のような”ヒダ”が向かい合わせに並んだ「声帯」という器官が存在します。
イメージとしては、肺から喉にかけて続くトンネルの途中に「開閉する門(ゲート)」があるのを想像して頂けると良いかと思います。
この声帯同士が合わさって閉じることを「閉鎖(へいさ)」とか、「声門閉鎖(せいもんへいさ)」とか言ったりします。
しかし!
この動きだけでは声は生まれません。
声を生み出すためにはもう一つ「呼気(吐く息)」が関係しています。
声を作る要因 ②
声帯を振動させる「空気」
声を生み出すには「声帯の閉じ(声門閉鎖)」と、もう一つ。
その声帯を振動させるための「呼気(外へと吐き出す空気)」が必要となってきます。
声が作られるまでの流れ
- 閉じている声帯に肺から流れてきた空気が当たる
- 風で二枚のヒダが飛ばされては戻り、何度も拍手するような形で2枚の声帯がぶつかり合う
- 時には1秒間に数百回以上ぶつかる
- こうなる→「ペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチペチィッッ!!!」
- 「点」でしか無かった打撃音が一つの繋がった連続音(声)として認識され「声」となる
このように声は生まれます。
そして、このサイクルは
- 地声(チェストボイス)
- 裏声(ヘッドボイス、ファルセット)
- デスボイス(グロウル、ガテラル、etc..)
- ミックスボイス
などの「どんな声」であっても共通するサイクルでもあるのです。
(※ホイッスルボイスなどの気流音は除く
疑問点
なぜ「裏声」と「地声」の音色は違うのか?
上の章で「裏声も地声も、全く同じ原理で音が鳴っている」という話をしました。
では何故、
- 裏声→弱々しい細い声
- 地声→パワフルな太い声
のように音色の差が生まれるのでしょうか?(特に男性
ということで、次回は
- 裏声と地声の音色を決める要因
- パワフルな高音発声には不可欠な「ミックスボイス」という声の原理
についてご紹介していきます!お楽しみに!
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